2013年12月15日日曜日

<展示会見て歩記>(9);第29回近赤外フォーラム

【展示会概要】
近赤外線領域(波数:12000cm-14000cm-1(波長0.8~2.5μm)の分光法に関する国内最大の研究討論会、参加人数約250人、口頭発表16件、ポスター発表36件、協賛/展示企業23社であった。展示発表された分光分析計の傾向としては、小型、ポータブル、イメージといったところかと思う。技術的にはMEMS (Micro Electro Mechanical Systems)を使用した微細な光学素子あるいは機械エレメントが実現出来てきて分光システムに適用されたことが大きい。発表された内容もそれら分析計の応用に関するものがあり、手袋に分光計を搭載しイチゴを持つと糖度がわかるような機器とか聴診器を少し大きくしたような分光計の展示もあった。
 このような中でアフリカでサーバル(野生の大型猫?)の雌雄判別を小型のポータブル近赤外分析計を用いて行った例を少し紹介する。サーバルの糞のスペクトルから雌雄の判別をするのだが、糞そのものを持ち帰って分析するの大変で時間もかかるがスペクトルは小型ポータブルの分光分析計があれば現場で簡単に取り解析することが出来る。今回は糞のDNA解析とスペクトルから雌雄判別の可能性を調査した結果、スペクトルからの雌雄判別は可能であるとの結論であった。
 MEMS応用という技術orientedの製品にみえるが、小型/ポータブルの分光計が新しい市場/可能性を生み出すのは確かのように感じた。

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