10月2日の夕方、空にきれいな虹が見えた。良く見ると2つの虹が見える。はっきりと見えたのは下側の虹で、
上側の虹はうっすらとしている。2つ見えたのはわずかな時間で、私が見た10分後くらいには、一つしか見えなかったようだ。虹が雨滴の屈折率の差により太陽光が分光されたスペクトルだという話は、前に掲載した。
しかし今回2つの虹が見えた(下の虹を主虹、上の虹を副虹と呼ぶらしい)。もっと良く見ると下の虹では、下から紫⇒青⇒緑⇒赤の順に並んでいるのに、上の虹では順序が逆(赤⇒緑⇒青⇒紫)になっている。赤はともかく紫が本当に出ているかは少し疑わしいけれど教科書的にはこの順序だ。
この日の虹の写真は幾つかのWebに掲載されているので、見てみるといいと思う。
何故二つの虹が出来、順序が逆転するのだろう?数ヶ月前にたまたま読んだ本に、このことが記載されているのを思い出し披露することにした。
図Ar4-2に、雨滴内で反射する回数が1回と2回の光線が示されている。雨滴中で2回反射した光線から出来る虹が副虹、1回反射の光線で出来る虹が主虹だ。副虹が弱いのは水滴中を通る光路が主虹に比べ長く光の減衰が大きいからだろう。古くから虹の研究はされていて、デカルト、ニュートン等も主虹、副虹の構成について研究しているそうだ。ともあれ台風が過ぎ去った空に出た虹は、なんとなく心を落ち着かせ、気持ちをおおらかにさせてくれた。
(虹の話と図は光の百科事典 谷田貝豊彦編丸善出版を参考にした。)
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