(題名:Molecular structure and hydrogen bonding in pure liquid
ethylene glycol and ethylene glycol –water mixtures studied using NIR
spectroscopy)
著者:Yujing Chen, Yukihiro Ozaki and Mirosław A.
Czarnecki出典:Phys. Chem. Chem. Phys (2013)
【抄録】エチレングリコール(EG)と水の混合液は、EGがかなり低濃度でもガラス状であり結氷を防ぐので冷媒として広く使用されている。EGは又分子間と分子内の水素結合の相互作用の研究対象でもある。EG及び水との混合液のスペクトルは2次元相関法とMoving Window2次元相関法とケモメトリックスを使って評価された。EGに水を加え濃度を変えると水の結合音(ν1(対称伸縮振動)、ν2 (変角振動)、ν3 (非対称伸縮振動))のピーク位置が変化する。
ν2 とν3の結合音(ν2+ν3)では5149cm-1(95%EG)⇒5166cm-1(50%EG)⇒5182cm-1(100%水)と変化するに対し、ν1 とν3の結合音(ν1+ν3)では、6850cm-1(50%EG)⇒6887cm-1と逆にシフトする。CH伸縮振動の変化は純粋なEGの液体とEG-水混合液の構造がOHグループの分子間水素結合によって決定されていることを示している。水の結合音の解析結果はEG高濃度溶液中の水分子はEGの2分子で主に結合されていて、この水素結合はバルク水の結合より強固であることを示した。
さらに異なる有機混合水の結果と比べると極性基の総量と分布が有機相における水の溶解性を決定する重要な要素であると結論付けられた。これらの分布は炭化水素鎖の長さと構造に依存し、EG水溶液中のOHグループの個体数と相対的に均一な分布は液体EGの溶解性に影響する。
注)
1) EGは、2価アルコールの一種で分子式はC2H6O2、IUPAC命名法では エタン-1,2-ジ オール、あるいは 1,2-エタンジオール
1) EGは、2価アルコールの一種で分子式はC2H6O2、IUPAC命名法では エタン-1,2-ジ オール、あるいは 1,2-エタンジオール
2)
IUPAC(アイユーパック):
International Union of Pure and Applied
Chemistry, 化学者の国際学術機関