2013年6月4日火曜日

<文献探索から> (1)  固体ミラーアレイを用いてアダマール変換をする分光器とブドウ糖と乳酸エステル水溶液の測定


(題名:Solid-State Digital Micro-Mirror Array Spectrometer for Hadamard Transform Measurements of Glucose and Lactate in Aqueous Solution, 著者: Dong Xiang and Mark A. Arnold, 出典: Applied Spectroscopy Vol. 65, No10, 2011 P170-1180 )

抄録:Digital Micro-Mirror Device(DMD)を使用したアダマール変換を用いた分析計を開発した。

光源には直径の25μタングステンフィラメントを用い6500~5500cm-1の波数範囲で分解能2.2nm (11cm-1)の分析計を実現した。ブドウ糖と乳酸エステルの水溶液を用い、解析と検量線作成を行い。従来型のFTIR(サーモニコレー社製)と比較したところ、ほぼ同様の結果が出た。

注)よく知られているフーリエ変換は、サイン波、コサイン波を使用してスペクトルを分解するが、アダマール変換は+1、-1の行列(アダマール行列)を使用してスペクトルを分解するため、デジタル演算には適していると言われる。学生時代に名前が知っていた(Walsh-Hadamard変換)が、MEMSの技術が発達し小型のミラーアレイを駆動させアダマール行列が実現できるようになったことが大きい。アダマール変換を用いた分析計はすでに実用化されているが、この文献との関係は不明。DMDに関する文献は多数あるようだ。

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