2013年6月28日金曜日

<スペクトルあれこれ>(2) 分光スペクトルの基本用語



スペクトルという言葉を辞書で調べてみた。

スペクトル‥‥同じ内容又は性質をもつ一組の組成が大きさの順(昇順、降順)に並んでいるときに用いられる  用語。(丸善出版社、物理学大辞典)上記の定義で考えれば、スペクトルという言葉は、物理学等の理工系にこだわらず種々の事象に用いられることが出来る。
         分光という意味では、2次元で光の分布を表し横軸が波長(波数)、縦軸が光の強度を表すのが一般的だ。もっともに身近にみることが出来るスペクトルは虹で、大気中にある水滴の屈折率が波長により異なるので、太陽光が波長によって分けられたスペクトルだ。光は波長により呼び方(名前)が変わり、光関係の教科書をみると光の波長と呼び方は大体 図Ar2-1のように書いてある。単位として波長と波数があるが、波数は少しなじみがないかもしれない。
 
 
波数‥‥単位長の間に繰り返される波の数。一定の波長λを持つときには、波数(wave number) Wn Wn = 1/λとなる。SI単位ではm-1だが分光学ではcm-1を用いる。つまり1cmの距離にある波の数を示す。ここでは主に波数を用いる。
 
よく似た単位に空間周波数がある。光学(とくに画像関係)で使用される単位で、画像を構成する周期構造の
細かさを表す。1mmあたりに含まれる正弦波状の強度分布を持つ格子模様の周期の数で表し単位はmm-1
 
   分光スペクトルは、ニュートンがプリズムを使って太陽光を分光し、これをスペクトルと呼んだのが始まりだが(光の百科事典、丸善出版)、同じようなことを、現代の身近にあるツールを使って行ってみた。光源には太陽光の代わりに白色のLEDライト、プリズムの代わりにCDを使用した。CDは、表面に細かい溝が切ってあり回折格子の代用になる。(回折格子‥‥細かい直線状の溝又はスリットが周期的に多数並んでいる構造を持つ光学素子で光を干渉させて分光する。) 白色LED光をCDに当てて得た光のスペクトルを見ると、赤、青、緑に顕著にわかれ、白色LED3色のLEDによって合成された光であることが分かる。
 
 





 
 

 
 
 
 

 

 

 

 

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